【山口市】定番観光モデルコースのご提案からご当地グルメ「ばりそば」まで!世界が注目する小京都・山口市へ日帰り旅!
なぜ山口市が?なんて声も聞かれましたが、豊かな自然に包まれ小京都のような雰囲気をゆったりと楽しめる、本当に素敵な街なんです!
大内文化によって栄華を極めた数々の歴史スポットに、国際色豊かな異文化やアートが見事に調和した「西の京・山口」の深い魅力を満喫するには、まずどこからどこへ、どんな風に巡ったらよいでしょう?
山口県在住7年目にして山口市観光は初心者の私ならでは!?の目線で、実際に観光を楽しんできました♪
観光に便利なお役立ち情報やご当地グルメ情報も交えて、「ここだけは行っておきたい!」スポットを中心に、定番観光モデルコースをご提案します♪
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ニューヨーク・タイムズが注目した『山口市』の魅力を存分に味わう!日帰り定番観光モデルコース
山口県在住7年目である私が、初めて山口市を訪れた時にまず驚いたのは…緑が多いこと!
山口県庁のバックには青々とした山がそびえ、主要道路沿いの街路樹がとても美しく植えられていたりと、街でありながら身近な自然との一体感が素晴らしいのです。
ニューヨーク・タイムズの記事内では、600年の歴史を誇る「山口祇園祭」について触れられており、神社仏閣から湯田温泉など幅広く紹介され、小規模でありながら歴史的に京都に引けを取らない街であることが高く評価されています。
小規模とはいえ、数あるスポットの中から「どこへ行こう?」「ルートは?」と悩む方も多いのではないでしょうか?
今回は、山口市観光における初心者の私ならでは!の新鮮な目線で、山口市観光の王道ともいえる日帰り定番観光モデルコースを考えてみました
今回巡ったルートは次の通りです。
①常栄寺雪舟庭~【車5分】~②市営駐車場~【徒歩1分】~③八坂神社・築山城跡・河村写真館~【徒歩5分】~④大内館・龍福寺~【徒歩2分】~⑤大殿大路(コラム:十朋維新館)~【徒歩5分】~⑥山口ふるさと伝承総合センター~【徒歩3分】~⑦風月堂~【車3分/徒歩12分】~⑧元祖ばりそば本舗(コラム:一の坂沿いの小路巡り)~【車5分/徒歩13分】~⑨山口ザビエル記念聖堂~【車3分/徒歩12分】~⑩旧山口藩庁門(コラム:瑠璃光五重塔・香山公園)~(コラム:湯田温泉)
立ち寄りやすいおすすめスポットもコラムなどで随時紹介していますので、併せてチェックしてくださいね♪
- 常栄寺雪舟庭
- 史跡大内氏遺跡 無料駐車場
- 八坂神社
- 大内氏館跡(大内氏遺跡)
- 十朋亭維新館
- 山口ふるさと伝承総合センター
- 風月堂
- 元祖ばりそば本舗 春来軒中市店
- サビエル記念聖堂
- 旧山口藩庁門
山口市を観光するなら絶対に知っておきたいのが、「大内文化」についてです!
「大内文化」とは、室町時代に大内氏24代弘世が周防長門両国を統一した際に、新しく山口を本拠地と定めて京の都を模倣した町づくりを行ったのを発端に花開いた文化のこと。
都から文化人を多数招いたり明や朝鮮とも盛んに交易をしていたため、国際色豊かで寛容な独自の文化が形成されていき、末期は京を凌ぐほど繁栄したのだそう!
「大内文化」についてのページへリンクを貼っておくので、観光旅行計画のご参考にぜひご覧ください♪
\スポット①/『常栄寺 雪舟庭』風情ある日本庭園を堪能しよう♪
約500年前に大内氏29代政弘が建立した『常栄寺』に、水墨画家・禅僧である雪舟に依頼して作らせたという日本庭園があります。
雪舟(せっしゅう)は室町時代に活躍した画僧で、国宝に指定されている作品が6点もあるすごい人!
実は大内氏との関係は深く、大内氏の船で明に渡って禅学や画風を学んだのち、大内氏の庇護のもと雲谷庵(山口市内)を拠点に多くの優れた絵画作品を生み続け、日本における水墨画の世界を確立していったと言われています。
作庭にも造詣が深く、 京都・東福寺の「芬陀院 雪舟庭」をはじめ、各地に多くの名庭園を残しています。
雪舟といえば京都というイメージがありましたが、まさか山口が本拠地だったとは!
『常栄寺』境内に入るとまず広がるのが、「無陰(むいん)」と呼ばれる前庭です。
受付で拝観料を支払うと、「まずは本堂へお入りください。」とご案内いただきました。
謹んで参拝させていただいてから後ろを振り返ると、枯山水の庭園『南溟庭』が広がっていました
『南溟庭』 は、昭和43年に常栄寺20世安田天山大師が、重森三玲(古典造園の大家)に「雪舟より下手な庭を上手に作ってほしい」と、依頼してできた庭なんだそう。
どれだけ上手に創るか、悩まなかったかしら
枯山水庭園とは、水を使わずに白砂や石、コケなどで水の流れや滝などを表す庭造りの手法で、室町時代の禅宗寺院で流行しました。
(京都の龍安寺「石庭」があまりにも有名ですね!)
この南溟庭は、「雪舟が明に行き、帰国するまでに往復した海をイメージした」とのことなので、白い波紋は海を表しているのでしょうか。
禅味溢れる世界観の中にゆっくりと流れる時間を味わいながら、雪舟が航海した旅路に想いを馳せました
続いて本堂の裏にあたる北側へ進むと、縁側に立って『雪舟庭』の全景を見ることができます。
格子窓越しの景色も素敵…
『雪舟庭』は「池泉回遊式庭園」と呼ばれる形式の庭で、東・西・北を森に囲まれた土地の中央に池が配置されています。
3つの重要な視点が置かれており、それぞれの視点からの異なる趣を楽しみながら散策できます。
写真1…第1の視点
本堂側からは石組みや地形を生かした枯山水の雄大な景色が眺められます。
写真2・3…第2の視点
庭園の周囲は木々に囲まれており、西側からは激流の滝を表した石組みを見ることができます。
写真7…第3の視点
書院があった跡地である東側からは楼閣があったとされる場所からの景観です。
ゆっくり歩いて回って約20分程でした。
苔むした山肌や、潜龍池という名前の美しい池に落ちる木漏れ日、茅葺屋根の東屋(聴松軒)から覗く雪舟庭と本堂など、めくるめく美しい光景の数々!
日本の侘び寂びを堪能し、心がとっても穏やかになれる場所でした
[常栄寺雪舟庭 基本情報]
電話番号:083-922-2272
開園時間:8時~17時(11月~3月は16時30分閉園)
休園日:年中無休
入場料:大人300円、中・高校生200円、小学生以下無料
\スポット②/ 市営駐車場に車を停めて、『史跡 大内氏遺跡』周辺を散策!
常栄寺から車を5,6分程走らせて、「史跡 大内氏遺跡 見学者用駐車場」へやってきました。
周辺には『史跡 大内氏遺跡』を中心に数々の遺構があり、「山口祇園祭」が行われる『八坂神社』や、国指定重要文化財である『龍福寺本堂』や『大殿大路』など、立ち寄りたいスポットが集まっています。
ここに車を停めて、以下のようなルートで歩いて散策することにしました!
駐車場~③八坂神社・築山城跡・河村写真館~④大内館・龍福寺 ~⑤大殿大路(コラム:十朋維新館) ~⑥山口ふるさと伝承総合センター ~⑦風月堂~ ~駐車場帰着(今回は約2時間で駐車場に戻ってきました。)
すぐ近くには、市営の「観光客専用駐車場」(写真4)がもう1つありますよ。
魅力的な飲食店やスポットが集まっている人気の観光エリア『一の坂川』へも約180mと近いので、さらに足を延ばすのもいいですね~♪
どちらの駐車場も利用可能時間は8時30分~17時15分までで、無料です
\スポット③/『八坂神社』と『築山跡』、そして『河村写真館』を見学し、様々な時代を感じよう♪
駐車場から道路を挟んだ向かい側に『八坂神社』の鳥居が見え、そのすぐ横に古い洋館が建っています。
近づいてみると、山口県指定有形文化財に指定されている『河村写真館』という擬洋建築物でした。
建築年代は明治20年前後と推定される疑洋建築で、大変貴重な建物なのだそうです!
内部の見学はできませんが、外観だけでも十分に見ごたえがありました
そして鳥居をくぐって境内へ。
この一帯は『大内氏遺跡 築山跡』として国指定史跡に指定されています。
大内氏28代教弘が15世紀中頃に当主の別邸として築き、その後は歴代当主の住まいとなった館の跡地で、豪華な庭園や自然石の石垣など当時の規模を示す遺構が多数発掘されたのだそうです。
また、31代義隆が催した席で、都から招いた公家や文人が一首ずつ歌を作って箏(こと)で弾き歌いしたことから、筝曲組歌の発祥地といわれています。
京都から持ち込まれた雅な文化が、この地で花開いていたんですね~
そんな様子を想像しながら築山神社にお参りしてからお隣の『八坂神社』へ向かいました。
約600年前、山口開府の祖・大内氏24代弘世が山口に京を模した町づくりを行った際に、京都の祇園社(現在の八坂神社)を勧請したのがこちらの『八坂神社』です。
檜皮葺の本殿は国指定重要文化財に指定されているほか、同時期に京都から取り入れられた祭礼は「山口祇園祭」として今なお続く伝統のお祭りで、ニューヨーク・タイムズの記事においてもその価値が高く評価されました。
毎年7月20日の夜に、この八坂神社の境内で奉納される「鷺(さぎ)の舞」から始まり、祇園囃子(ぎおんばやし)やお神輿が山口駅通り近くにある「御旅所」まで賑やかに町中を練り歩きます。
24日に中心商店街で行われる市民総踊りは、特にものすごい盛り上がりになるんだそうですよ!
27日にお神輿が神社に帰る「御還幸」でしめくくられる七日七夜の神事。
その時期に合わせて、山口市を訪れてみたいですね!
\スポット④/『大内氏遺跡 館跡』と『龍福寺』を歩いて、大内文化に想いを馳せよう♪
『八坂神社』方面から駐車場を挟んで反対側に、『大内氏遺跡 館跡』と『龍福寺』があります。
『大内氏遺跡 館跡』は、大内氏24代弘世が京都の室町将軍の邸宅を模して巨大な館を築き、以後200年間にわたって西日本の政治・経済の中心地として繁栄した場所です。
きっと、たくさんの人々が行き交っていたのだろうなぁ~ と想像しながら、当時の姿を再現した「西門」(写真2枚目)や、石組の排水溝跡(写真3枚目)など発掘調査で見つかった遺構を見学しながら、『龍福寺』方面へ歩いていきました。
『龍福寺』は、1206年に大内氏18代満盛が創建した寺で、元々は白石という地にありましたが、戦によって焼失してしまいます。
その後1557年に毛利隆元がかつての主君であった大内氏31代義隆の菩提寺として、大内氏の館があった現在の場所に再建しました。
さらに明治時代に火災によって禅堂と山門を残して焼失した際に、大内氏の氏寺だった興隆寺の本堂を移築したのが現在の本堂です。
重厚な山門をくぐって境内に入ると、凛とした空気と美しい庭園が広がります。
入ってすぐ右手には、「しあわせのかね」という梵鐘がありました。
大内氏31代義隆が造らせた国の重要文化財「興隆寺梵鐘」を縮小復元したものなのだそう。
案内看板に、「ご参詣の皆様も世界の平和、地域の安穏、ご家庭のしあわせを願って自由に撞いて下さい。」と書かれていたので、かしわちゃんと撞かせていただきましたよ♪
かしわちゃん、何を願ったのかしら?
檜皮葺の本堂は、室町時代の代表的な寺院建築として国の重要文化財に指定されています。
本堂の隣に建つ『龍福寺資料館』前には、大内氏の全盛期を築いた大内氏30代義興の騎馬像が堂々と立っており、大内家歴代画像等など貴重な資料が展示されています。
その他にも境内には、大内義隆の辞世の句が刻まれた石碑や、供養塔などがありました。
謀反に合い逃亡の末に長門市の大寧寺で自害する…という壮絶な最期を遂げ、嫡男も捕らえられ処刑されてしまったため、31代義隆をもって断絶してしまった大内家。
そんな厳しい戦乱の時代を生き抜いたたくさんの魂を慰めるかのように、陽だまりに花々が咲く美しい境内でした。
境内を出て参道を歩いていくと『大殿大路』に出ます。
この参道の両脇にはモミジの木が並んでおり、秋の紅葉が見事なんだそうですよ~
NYタイムズ紙の紅葉の写真はこの参道で撮られたもの!(画像6枚目)まさに紅葉トンネルですね
[龍福寺 基本情報]
電話番号:083-922-1009
<龍福寺資料館>
入場料金:大人200円(小・中学生150円)
開館時間:9時~17時(年中無休)
\スポット⑤/『大殿大路』京風の町屋建築が素敵な町並みを、のんびり歩こう♪
『大殿大路(おおどのおおじ)』に出ると、京風の町屋建築が並ぶ古い町並みがとっても良い雰囲気!
大内氏24代弘世は山口の開府にあたって、まず政治経済の中枢として『大内館』を設け、その南側の東西に通じるこの通りを『大殿大路』と名付けたのだそう。
そして周りを取り巻くように縦横に路を整備していき、賑やかな城下町が造られていったのです。
現在は、町屋造りを活かしたカフェや雑貨屋さんなどの新しいお店も多く、歩いていてとっても楽しい路です♪
Column
『大殿大路』の人気ベーグル店「TSUKINOWA」
地元ライターが大内文化の魅力をたどったこちらの記事中盤で、『大殿大路』の人気ベーグル店「TSUKINOWA」や、隣接しているカフェ「ampersand」が紹介されています! ぜひチェックしてみてくださいね
Column
歴史ミュージアム『十朋亭維新館』
『大殿大路』にある歴史ミュージアム『十朋亭維新館』は、幕末の時代に藩の役人たちの宿泊所で、桂小五郎、高杉晋作、伊藤博文、井上馨など幕末の志士たちも立ち寄ったと伝わる場所です。
山口で「幕末」に触れてみたい方はぜひ寄ってみてください
\スポット⑥/『山口ふるさと伝承総合センター』で、大内文化の魅力に触れよう♪
『大路大殿』を一の坂川方面へ進むと、南北に通っている『堅小路』という通りに出ました。
『堅小路』は、萩往還道路という昔の街道でもあったので、昔は呉服屋や酒屋などが並びとても賑わっていたそうです。
中でも目を引く建物が元酒造の「旧野村家住宅」で、現在は『山口ふるさと伝承総合センター』の"まなび館"として活用されており、休憩スペースの利用や、伝統文化や伝統工芸についての展示の見学や体験ができます。
玄関先に吊るされた杉玉が、元酒造の建物であったことを物語っていますね~!
中に入ると、大内氏の家紋である「大内菱」と「大内人形」が出迎えてくれ、雅な雰囲気♡
明治の豪商の家らしい旧家の造りをそのままに、山口の魅力がいっぱい散りばめた空間になっています
ミュージアムショップのコーナーでは、室町時代から伝わる伝統工芸「大内塗」の品々がずらりと並んでいました。
「大内塗」とは、京都を模した町づくりを行っていた大内氏24代弘世 が京都から職人を呼び寄せて造らせた漆塗の工芸品のこと。
朝鮮や中国大陸とも活発な貿易も行っていた大内氏にとって、重要な輸出品でもあったそうです。
「大内人形」は、弘世のもとへ都から嫁いできた花嫁が寂しくないように作らせた、という素敵なエピソードが伝わる大内塗の人形で、まるっとしたフォルムにおちょぼ口、癒し系でカワイイ…♡
大内人形のストラップなどの小物(1,320円~)から、小さめの人形(4,500円前後)など手頃な価格のお品もあるので、お土産やプレゼントにおすすめです!
また、金箔で大内菱があしらわれたお箸も人気で、夫婦箸や長寿箸として対になっているもの(1,980円)の他、単品もあります。
"まなび館"の裏に建つ"たくみ館"には大内塗実演コーナーや山口萩焼の陶芸創作室なとがあり、予約をすれば、大内塗の箸づくり体験ができます。
土台となる箸に漆を塗り、薄~い金箔を自分好みの配置で貼り付けて銀粉を振りかけたりと、かなり夢中になれる体験だそう
600年続く伝統技法で作る、世界にひとつだけのマイ箸づくり、最高の旅の思い出になりそうですね!
『山口ふるさと伝承総合センター』では、この他にも年間を通して様々な体験教室(陶芸絵付け体験、そば打ち体験など)や、イベントが開催されています。
また、大内塗や陶芸、和裁などの長期講座もあります。
通える方でご興味のある方は、ぜひホームページをチェックしてみてください
[山口ふるさと伝統総合センター 基本情報]
電話番号:083-928-3333
開館時間:9時~17時
休館日:12月29日~1月5日、8月14日~16日
<大内塗箸づくり体験>
〇予約制で平日のみ受付可(10時~16時)
〇体験時間:約1時間
〇体験料:1膳1,200円(後日お渡し・送料別途)
\スポット⑦/ 老舗『風月堂』では、美しくて可愛くて美味しい和菓子に胸キュン!
『山口ふるさと伝承総合センター』から駐車場に戻るために「堅小路」を歩いていると、明治30年創業の老舗の和菓子屋『風月堂』を発見!
古くから愛されてきた銘菓たちがずらりと並んでいます。
中でもひと際目を引いたのが、「大内人形」をかたどった最中「大内もなたん」と、和三盆の千菓子「にこたん糖」です!(名前も可愛いっ♡)
大内人形が精巧に型どられた最中「大内もなたん」の中は、粒あん(お殿様)と抹茶あん(お姫様)。
原材料は北海道産の特選小豆、九州産特上米飴、信州産天然寒天、京都の石臼引き抹茶を使用…ということで、素材にとことんこだわった体に優しいこの最中、きっとお味も最幸なんでしょう♡
というのも、わたくし今回は眺めてほっこりするだけでした。
製造個数が限られているため、ほぼ予約で売り切れてしまうそうなので、予約をするか、電話注文で地方発送をお願いすることをおすすめします!
「にこたん糖」は、和三盆を100%使用して木彫りの型でひとつひとつ作られる優しい和菓子。
プレミアムボックス(1,800円)、にこたん糖大(650円)、そしてにこたん糖小(200円)があり、一番小さいサイズはものすごく小さいんですが、それがまた可愛すぎてキュンキュンしてしまいました。
大と小をお友達へのプレゼントや自分へのご褒美に購入しましたが、上質な和三盆が口の中でほろりと溶け、自然と笑顔になって心もほどけてしまうお菓子でした♡
[風月堂 基本情報]
電話番号:083-922-2112
営業時間:9時~18時
定休日:日曜、年末年始
\スポット⑧/ 『元祖ばりそば本舗 春来軒 中市店』で山口のソウルフード「ばりそば」を食す!
さて、時刻はお昼時。
一旦駐車場に戻ってから車で向かったのは、以前から気になっていた山口市のご当地グルメ「ばりそば」のお店『元祖ばりそば本舗 春来軒 中市店』です!
私は車で向かいましたが、『元祖ばりそば本舗 春来軒 中市店』は一の坂川沿いにあり、『大殿大路』方面から一の坂川沿いを歩いて向かうこともできますよ (風月堂からは徒歩約11分)
「ばりそば」は、焼いた麺に野菜たっぷりの具と鶏ガラスープがかかっている麺料理で、麺を食べるときに「バリバリッ」と音がすることが、名前の由来になっています。
戦後に台湾の麺料理を参考にして生まれ、のれん分けされる形で山口県内に広がったと言われています。
初めての「ばりそば」ということで、オーソドックスに「ばりそば 並」(900円)を単品で注文しました。
(平日限定のお得なセットメニューもあります。)
大きな平皿を埋め尽くしこぼれんばかりの「ばりそば」を、まずは麺からいただきます
しっかり焼かれた中太の麺の食感が最高♪「バリバリ」鳴ってます!
こちらの『元祖ばりそば本舗 春来軒』では、自社製造の秘伝の麺を長州どりから抽出した「黄金鶏油」で焼き、化学調味料を一切使わずに生の鶏ガラからダシをとるなど、元祖のこだわりが守り継がれています。
子どもからお年寄りまで毎日でも飽きないと人気なのは、こういった理由からなのですね!
麺が柔らかくなってきたら、喉ごし良くツルツルいただくという変化を楽しめます。
すると今度はスープの味がしみ込んで、これがまた美味。
最後はお酢や酢醤油を回しかけるのがおすすめとのこと。
さっぱりした風味となるので、スープも残さず飲み干しました!
[元祖ばりそば本舗 春来軒 中市店 基本情報]
電話番号:083ー920ー4107
営業時間:月・水11時~15時、火・木・金・土・日 11時~20時
定休日:なし
※店頭でのテイクアウト、ネット通販もあります。
\スポット⑨/ 『山口サビエル記念聖堂』大内文化が受容したキリスト教に触れて浸る、祈りの時間…♡
一の坂川沿いの西側に、緑が美しい市民の憩いの場「亀山公園」があります。
亀山の一角にある2本の白い塔が印象的な建物は、フランシスコ・サビエルが山口を訪れてから400年を記念して昭和27年に建てられた「山口カトリック教会」、通称『山口サビエル記念聖堂』です。
当初の聖堂は、スペインにあるサビエルの生家「サビエル城」を模した建築でしたが、平成3年の火災により焼失し、その後再建に向けて募金活動などが行われ平成10年に現在の聖堂が建てられました。
フランシスコ・サビエルといえば、教科書に載っていた肖像画が記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?
サビエルが日本に到着したのは、1549年。
翌1550年、京を目指す途中に山口へ入りました。時は大内氏31代、最後の当主である大内義隆が西国一の大名として繁栄の最高潮に達していた頃です。
大内義隆に宣教の許しを得るための最初の謁見は失敗に終わり、その後京に向かい天皇に謁見を望むも、これも失敗。
1551年に再び山口に戻り2度目の謁見を試みたところ、たくさんの献上品に気を良くした大内義隆からついに山口でのキリスト教宣教の許可を得ることに成功しました。
そして布教の拠点として「大道寺」(山口市内、現「サビエル記念公園」)を与えられ、日本初の教会となったのです!
なんと、今でこそ日本中で祝われているクリスマスが初めて祝われた場所でもあります
(毎年山口市では、「12月、山口市はクリスマス市になる。」というイベントが開催されています!詳細はこちら、「クリスマス市 山口」のページをご覧ください。)
※山口市内では、「ザビエル」と濁音で読まず「サビエル」と読むのが習わしだそうなので、この記事でも「サビエル」とさせていただきます。
1階の「キリスト教展示館」では、山口とつながりの深いサビエルの足跡やキリスト教に関する貴重な展示品が一般公開されています。
<写真2枚目…サビエル宣教伝記図屏風>
日本に上陸後、苦労しながら各地で布教していく様子が描かれた屏風
<写真3枚目…スペイン ナバラ州寄贈のステンドグラス>
サビエルを中心に、サビエルの働きと実りを表現した桜の木や、サビエルが目指した日本を表す富士山と太陽、そして山口でサビエルを迎えた大内義隆などが表されています。
他にも、サビエルの一生を読み解くパネル展示、サビエル直筆の手紙、旧サビエル記念聖堂の鐘や美しい祭具など、本当にたくさんの貴重なものが展示されています。
1541年にリスボンを出発して以来、インド各地、マラッカ、日本、中国などを宣教して11年以上の歳月が過ぎ、中国の小さな島で息を引き取ったという宣教師サビエル。
教科書で知っていただけのその名前がとても身近に感じられ、その信仰心と信念に心打たれました
2階には美しいステンドグラスが施された「礼拝堂」があり、信者でない方も見学・礼拝をすることができます。
中に入ると、ステンドグラス越しに光が降り注がれ、神聖な空気で満たされていました
私は信者ではありませんが、旅行先などでは教会の雰囲気が好きで、その都度お祈りをします。
好きな席について、まずは静かにお祈りをしていると…
「ポトッ… ポトッ…」
と何やら水が滴る音がします。
音がする方へ行ってみると、そこは洗礼場でした。
そこに青い光を落とすのは、洗礼を受ける人たちのことを"キリストの光に導かれた小さな魚達"と呼ばれていたことに因んだステンドグラス。
水面に落ちる水滴の音は、静かな聖堂中に響いていました。
あぁ、なんという特別な時間だろう
大内文化が創り上げてきた様々な世界観に触れてきた旅の終盤に、とてもとても遠い国からやってきたキリスト教の世界観に包まれることには、なんだか不思議な一致感がありました。
大内文化ならではの、受容と融合の歴史からの連なりによるものなのかもしれませんね!
中3階にはドイツ・ベッケラート社製のパイプオルガンが設置されています。(写真3枚目)
『山口サビエル記念聖堂』では、オルガンの荘厳な音色を聴きながら瞑想(黙想)をする「オルガンメディテーション」が開催されているそうです。
音色を聴いてみたい方、静かにお祈りをしてみたい方、どなたでも参加できるそうなので、ご興味のある方はぜひホームページをチェックしてみてくださいね
[山口サビエル記念聖堂 基本情報]
電話番号:083-920-1549
開館時間:10時~16時
休館日:年中無休(行事等で臨時休館の場合有り)
拝観料:大人200円(中学生以上)、小学生100円
駐車場:あり(ただし、日曜ミサの時間帯は別途近隣の駐車場をご利用ください。)
観光客の方でも入場できますが、静粛にマナーを守って拝観をお願いします。
〇写真撮影のフラッシュは使わないでください。
〇自撮りや記念撮影はしないでください。
〇祈っている人の撮影はしないでください。
〇聖櫃の撮影は禁止です。
その他、喫煙、携帯電話の使用、飲食、ペット同伴、帽子着用などもされないようにお願いいたします。
\スポット⑩/『旧山口藩庁門』重厚な扉の向こうは…大正・明治期、そして現在の歴代県庁!
今回最後のスポットへは、亀山公園エリアから車を走らせること5、6分。
1864年、萩からここ山口へ藩庁移転の際に建てられた「山口政事堂」の正門『旧山口藩庁門』へやってきました。
高さ6.8m、幅約10mの堂々とした風格ある造りで、県指定の有形文化財として指定されています。
幕末の志士たちもこの門をくぐっていたのかしら…?と思うと、なんだか感慨深い…
脇門を自由に通り抜けることができます。
門をくぐると、なんとも素晴らしい建築が目に飛び込んできました!
大正5年に完成し、旧山口県庁舎・旧山口議事堂として使われていた建物で、大正時代の貴重な洋風建築として国の重要文化財に指定されている、『山口県政資料館』です。
一部一般公開されており、当時のままの「旧知事室」や「旧県会議事堂」などを無料で見学することができます。
さらにその奥に見えるのが、現在の県庁です。(写真2枚目)
いくつもの時代を超えて政治の中心であったこの場所に、その時代ごとの遺構がこうして残っているなんて本当にすごいっ
藩庁時代のお堀も現存しており、噴水がとても綺麗でした。
バックには青々とした山が見えとてものどかな県庁ですが、写真右側の山は『瑠璃光寺 五重塔』がある辺りですね~!
『瑠璃光寺 五重塔』といえば大内文化の最高傑作ともいわれる歴史スポットで、奈良の「法隆寺五重塔」、京都の「醍醐寺五重塔」とともに日本三名塔に数えられる、山口市唯一の国宝!
ここから車で5、6分、歩いても12、3分程で行くことができますよ~
現在、約70年ぶりとなる全面改修の真っただ中(令和5年2月から令和8年3月まで)なのですが、その期間の特別イベントとして、夜間のプロジェクションマッピングショーの開催があったり、五重塔の屋根に使う檜皮に願い事や名前を記すことができるなど、改修中だからこそのレア体験ができるんです!詳しくはこちらのページでご紹介しています。
特別イベントは以下のコラムに詳細ページへのリンクを貼りましたので、ぜひご覧ください♪
Column
令和の大改修中限定!国宝『瑠璃光寺五重塔』の楽しみ方♪
全面改修中(令和8年3月まで)の『瑠璃光寺 五重塔』では、今だけのレアなイベントや体験が開催中!
プロジェクションマッピング「昇華₋shouka-大内文化」では、五重塔を覆うシートを背景に、大内文化の雅な世界が光のアートで表現されます!
好評につき令和6年3月31日(日)まで期間延長。
Column
地元ライターが湯田温泉をじっくり満喫♪
人気の温泉地『湯田温泉』は、今回ご紹介したエリア周辺から車で10分以内の場所にあります。
旅の疲れをリフレッシュしに、ぜひお立ち寄りください♪
宿泊施設も充実しているので、山口市内で泊まってゆったりと観光をする拠点としても最適です!
「西の京やまぐち」はコンパクトながら魅力が満載の居心地のいい街♪レンタサイクルもおすすめ!
いかがでしたか?
多彩な文化を受容してきた歴史と、自然との一体感が素晴らしい山口市の魅力をできるだけまんべんなく満喫したいと思い、定番観光モデルコースを考えてみました!
実際に回ってみて感じたのは、街がコンパクトでとーっても居心地がいいということ!
大内氏が造った町並みの歩きやすさ、山口の人たちの温かい人柄と、豊かな自然…
いろんな理由がありますが、観光スポットが割と小さなエリアに集まっているため移動時間が短くて済むにはありがたい。
こんなにたくさんのスポットを巡ったのに、旅の疲れ方が軽いと感じました。
そして、「大内文化」を中心に様々な異文化やアートが融合したこの街のポテンシャルは、まだまだ底なしだな~と感じました
今回は日帰りを想定していますが、ぜひ日数をとって、小京都のゆったりとした時の流れを感じながら、旅してみてほしいです。
まだまだ紹介しきれなかったスポットもあるので、「山口市観光情報サイト 西の京やまぐち」HPなどをぜひチェックしてみてください
なお、レンタサイクルで回るのにもぴったりな街です!
歴史ある迎賓館を観光施設として活用している『菜香亭』では、『クリエイティブ・スペース赤れんが』、『山口ふるさと伝承総合センター 』と連携して、レンタサイクル事業を行っています。
今回ご紹介したエリア周辺から3kmほどの湯田温泉でも、『湯田温泉観光案内所』にてレンタサイクルの貸出があります。
2024年3月16日から、とっても便利な山口市観光循環タクシーも運行開始!
各ページをチェックして、山口市の観光にお役立てください
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ニューヨークタイムズ「2024年行くべき52か所」に山口市を推薦したライターのクレイグ・モドさんが巡った(かもしれない)雰囲気たっぷりの山口の路地や商店街をゆったり散策♡話題のカフェやおでん屋さんなど、モドさんのニュースレターで紹介されたお店もご紹介します。