『周防国一宮(すおうのくにいちのみや)』として崇敬されている神社
はっきりとした創建年は不明ですが、養老4年(720)に完成した「日本書紀」に、景行天皇が熊襲(くまそ)征伐の折りに祈願したとして、既にその名が記載されています。
東大寺再建に尽力した俊乗房重源(しゅんじょうぼうちょうげん)が、建久6年(1195)、再建成就のお礼として玉祖神社の神殿の造り替えを行った際に、造り替えられた社殿ほかの建物や宝物などの目録「周防国一宮造替神殿宝物等目録」が残されています。
祭神は、延喜式神名帳には、「玉祖神社二座」とありますが、玉祖命のほかは不詳です。玉祖命は、勾玉や管玉をつくる人々の祖先神で、三種の神器の一つ、八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)をつくった神様と言われています。
ほかに数社ある同名の神社は、この周防国一宮である玉祖神社から勧請を受けたものです。
仲哀天皇の熊襲征伐のおり、軍の吉凶を占わせた古式によると伝わる「占手神事」は、毎年9月25日(旧暦の8月15日)に近い日曜、周防一の宮玉祖神社の例祭前夜、境内神門前の石畳の上で行われています。
4月上旬には、古くなったメガネを供養する「玉の祭」が行われます。
社叢4,333㎡はキシュウナキリスゲなどの希少な植物が見られるなど、植物生態学上重要な森林です。
また、国指定天然記念物・黒柏鶏(くろかしわけい)発祥の地として、境内で飼育されています。
基本情報
- 住所
- 〒747-0065 山口県防府市大字大崎1690
- お問い合わせ
- 周防国一宮玉祖神社
- 電話番号
- 0835-21-3915
- アクセス
- ・防府駅からバスで約12分「 医療センター」下車、徒歩20分
・山陽自動車道防府東ICから車で約10分
・山陽自動車道防府西ICから車で約5分