山口県屈指の紅葉名所『長門峡』へ子どもとハイキング♪ランチやSLやまぐち号情報も!
道の駅『長門峡くんくのだいち』では、煙を上げて走る「SLやまぐち号」を見ることができ親子で感動!テイクアウトメニューや鮎料理のランチなどグルメ情報も♪
渓谷ならではの冒険感溢れる紅葉トレッキングに憧れの蒸気機関車まで、子どもも大人も大満足な秋の想い出をたくさん作ってきました♪
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『長門峡』とは?2024年、紅葉の見頃はいつ?
『長門峡(ちょうもんきょう)』は、山口市と萩市をまたいで流れる阿武川の中流に位置する、四季折々の自然美が楽しめる渓谷で、国指定名勝や県立自然公園に指定されています。
JR山口線の長門峡駅や『道の駅 長門峡くんくのだいち』近くから、約5.1kmの遊歩道が整備されており、途中の茶屋や東屋で休憩しながら、奇岩や急流・深淵など変化に富んだ渓谷の風景に出逢えることで、昔から人気の観光スポットです。
紅葉の名所としても知られており、岩肌や水面に映えるモミジやカエデ、ケヤキなどの紅葉が彩る風光明媚な風景の中、のんびりと紅葉狩りを楽しむことができます。
紅葉シーズンは、例年10月下旬から11月中旬が見頃とされていますが、今年は平年より遅れているようです。
11月10日の取材日ではまだモミジが少し色づき始めたばかりだったので、2024年の今年は11月下旬頃が見頃となりそうですよ
『長門峡 遊歩道』への行き方・駐車場情報、子連れプランも♪
『長門峡』の遊歩道の出入口は、2つあります。(マップは道の駅 長門峡くんくのだいちHPより)
①JR長門峡駅&道の駅 長門峡くんくのだいち(南側:山口市)
②竜宮淵(北側:萩市)
両方に駐車場があるので、どちらから歩いてもOK!
それぞれの駐車場から徒歩数分で『長門峡』の遊歩道に入ることができます。
しかし全長5.1kmを全て歩いた場合の所要時間は、片道100分。
公共交通機関はないため、タクシーでスタート地点へ戻るか、往復するしかありません。
(2024年度は遊歩道の出入口をつなぐシャトルバスの運行が中止となりました。)
往復する場合は約4~5時間のトレッキングとなるので、普段からトレッキングをして慣れている方がしっかりと準備をして臨む必要があります。
今回は、我が家の9歳と5歳の子どもと一緒に『長門峡』をハイキングするということで、途中で折り返すショートコースを楽しむことにしました。
Column
しっかり準備して自然散策を楽しもう♬
・遊歩道では基本的に電波が繋がらない
・お店以外にはトイレがない
・足元が滑りやすく危険な場所もある
途中はほぼ携帯電話が通じず、柵がない場所もあるので、必ず滑りにくい靴、飲み物、行動食、応急手当セットなど、しっかりと準備して歩かれることをお勧めします。
『道の駅 長門峡くんくのだいち』からハイキングスタート!
スタートは、『道の駅 長門峡くんくのだいち』。
目の前を走り抜ける蒸気機関車「SLやまぐち号」が見られることでも人気の道の駅です
道の駅の前を通過するのはお昼12時過ぎ頃なので、午前中にハイキングすることにしました。
『竜宮淵』方面の景色も見てみたいので、『竜宮淵』にある『竜宮茶屋』へはSLを見た後に車で移動して、お昼ご飯を食べてから少し散策するという計画です!
『道の駅 長門峡くんくのだいち』はJR山口線に沿う国道9号線沿いにあり、『長門峡』の散策や「SLやまぐち号」を見ようと訪れる人で賑わっていました。
駐車場に車を停めて、早速『長門峡』へ向かいます。
周辺の紅葉が大分色づいていて、とても綺麗!
道の駅の裏側に流れる『長門峡』へ続く川も美しく、水辺を散策できるように整備されていました。
分かりやすい遊歩道マップも数カ所にあるので安心です。
その日の体力や予定に合わせてどこまで歩くか決められます
高学年以上などある程度年齢の高い子とのハイキングなら、片道2時間を歩いて帰りはタクシーというスタイルも良いかもしれません
また、道の駅から約3km(約55分)、または竜宮淵から約2km(約45分)の場所にある鮎料理や和食を扱う『鈴ヶ茶屋』を目指して往復するのも、定番の歩き方の1つの様です。
遊歩道入口には、お決まりの?顔ハメパネル
古い旅館のような建物を抜けると、いきなり美しい景色が目に飛び込んできました!
道の駅から、まだ数分しか歩いていないのに、この景色!
水面の神秘的なブルーに吸い込まれそうです。
本格的な渓谷を初めて目にする子どもたちは、その美しさと大自然にいきなり圧倒されていました
聞こえるのはすぐ下に流れる清流の音、鳥の鳴き声、落葉する葉っぱの音だけ。
水の色と岩肌や紅葉のコントラストが、まるで絵画の様でした。
大人同士でしっとりと歩く紅葉狩りも良いものですが、子どもたちと一緒に歩くのもまた発見がいっぱいで楽しいものです♪
落葉する葉っぱがハラハラと音を立てて落ちてくることに気づいて教えてくれたり、それを雪に見立てて「雪や こんこん」と歌いだすなど笑いのツボもたくさん提供してくれました(笑)。
道の駅周辺のモミジは大分色づいていましたが、遊歩道沿いのモミジはまだまだこれからといった感じでした。
(2024年11月10日取材)
今年の紅葉は例年より遅めのようで、11月下旬頃がピークとなりそうです。
紅葉には少し早かったですが、綺麗な水の色をバックに眺める色とりどりの色彩や、木の実や苔などの自然物が本当に綺麗で、シャッターを押す手が止まりませんでした
道の駅の駐車場から30分程歩くと、「道の駅から1km」の道標に差し掛かりました。
この時点で、時間は10時30分を回ったくらい。
今回のもう1つの目的である「SLやまぐち号」は12時頃なので時間はたっぷりあるように思えますが、お腹も空いてくるころなので、道の駅でおやつタイムを取るために余裕を持って、ここで折り返すことにしました
『道の駅 長門峡くんくのだいち』で「SLやまぐち号」の情報とご当地グルメをGET!
『道の駅 長門峡くんくのだいち』のインフォメーションコーナーでは、『長門峡』や周辺観光案内の他、「SLやまぐち号」の情報などについて気軽に質問でき、運行カレンダー・各駅の時刻表をいただけますよ。
「SLやまぐち号」が道の駅の目の前を通過するのは1日2回。
徒歩3分程の距離にあるJR長門峡駅に停車する12時07分の前(下り)と、17時06分の後(上り)です。
駅長さんにお話を伺うと、道の駅から近い停車駅であるJR長門峡駅やJR篠目駅で見学する方法や、下りのJR地福駅では14分停車するのでゆっくり見学できることなどを教えていただきました
道の駅からは全体が良く見えるので、子どもたちに「全体を見たいか?間近で見たいか?」を選んでもらうと、「全体を見たい!」とのことだったので、予定通りこの道の駅の前から見学することに決定!
時間まで、テイクアウトコーナーでおやつをいただきます
※「SLやまぐち号」の運行日は基本的に土日祝日が中心です。詳しくは「SLやまぐち号 運行カレンダー」をご確認ください。
テイクアウトコーナーでは、地元・阿東のあとう米の米粉を使用した「米粉ソフトクリーム」や、長門峡梨の「梨ソフトクリーム」(それぞれコーン400円、カップ300円)、あとう和牛を使用した「あとう和牛コロッケ」やコーヒーなどをテイクアウトできます。
お店の横には、2025年にアニメ化される旅漫画「ざつ旅-That's Journey-」(石坂ケンタ 原作)の主人公・鈴ヶ森ちかの等身大パネルがありました。
第9巻で、長門峡や湯田温泉が紹介されたのだそうです
私は「あとう和牛コロッケ」をいただきましたが、さすが肉質の良さが評判の、「あとう和牛」!
牛肉ならではの芳醇な旨味をたっぷり感じられて、とても美味しかったです♪
直売所「あとうの恵み」では、地元・阿東の物産品が勢揃いしています。
「SLやまぐち号」のグッズも、Tシャツ(2,860円)やクリアファイル(275円)、ポストカードセット(660円)、ストラップ(440円)、ピンバッジ(540円)などたくさん!
特産品である阿東りんごを使った「きららパイ(380円)」や「完熟生りんごケーキ(690円)」は、お土産人気No.1とのこと!
道の駅から車で20分程のレジャー農場「船方農場」の精肉の他チーズケーキやピザなどの種類豊富な加工品も並んでいました。
また、阿東の自然で育つ「あとう和牛」のコーナーも!なんと、「あとう和牛」が買えるのはここだけなんだそうですよ。
実食するなら、道の駅内のお食事処「長門峡」で「あとう和牛」を使ったすき焼きセットや牛丼、あとう和牛ラーメンなどがいただけます
[道の駅 長門峡くんくのだいち 基本情報]
電話番号:083-955-0888
定休日:第2火曜日(8月は第1火曜日、11月定休日なし)、12月31日~1月1日
<お食事処 長門峡>
営業時間:11時~14時30分(O.S 14時)
<直売所 あとうの恵み>
営業時間:9時30分~18時
<テイクアウトコーナー>
営業時間9時30分~16時
「SLやまぐち号」に会えた!!
ハイキングで空いたお腹を満たしたところで、そろそろ「SLやまぐち号」がやってくる時間です
道の駅の外に出て、見学スポットへ移動。
『ゆめの宝船』というタイトルの巨大モニュメントが目印です!
チェンソーアーティストの林隆雄さんの作品だそうで、夢溢れる大きな船に子どもたちは大喜びでした。
後ろを振り返ると、道の駅の裏に流れる川が綺麗でした。
浅瀬が続いているので、子どもやペット連れにも人気の川遊びスポットなんだそうです。
夏は川遊びをしながらSLを見学だなんて、最高じゃないですか!?
この踏切の向こうからやってくるということで、ドキドキしながら待っているところです
駅長さんによると、踏切の近くまで行って見るのも大迫力でオススメとのことでした。
子どもたちはあくまでも「全体を見たい!」とのことなので、私たちは道の駅側に待機。
他にもたくさんの人達が、「SLやまぐち号」を一目見ようと集まっています。
遠くから、汽笛が何度か聞こえてきました
今か今かと踏切の向こうを見つめていると…
「来たーーーーーーーーーーー!!!!!」
「かっこいいーーーーーーーー!!!!!」
汽笛の音を辺りに響かせ、ガタンゴトンと重厚な音とともに通り過ぎて行く、カッコ良すぎる漆黒のボディ!
鳴っていたのは道の駅の前のギャラリーに対しての挨拶の汽笛だそうで、車掌さんや乗客の皆さんも手を振ってくださっていましたよ。
私たちギャラリーも一生懸命手を振って、見送りました
汽笛の音とともに颯爽と現れてあっという間に過ぎ去って行った、ごく短い間でしたが、
「SL、どうだった?」
と聞いた私に、少し紅潮した面持ちで…
「…ウン!!!!! 」
と、言葉にならないような、でも全てを含んだような満足げな返答をくれた子どもたちでした
もちろん大人の私も大興奮・大感動でしたよ!
汽笛の音って、なぜあんなに哀愁を帯びているんでしょう…?
余韻に浸りながら、頭の中で何度も汽笛の音がこだましていました
次はぜひ、「SLやまぐち号」に実際に乗車してみたいものです♪
神秘的な絶景スポット『長門峡 竜宮淵』へ
「SLやまぐち号」との出会いで興奮した私たちは、再び本格的にお腹が空いてきました(笑)。
ここから車に乗って、遊歩道のもう1つの出入口である『竜宮淵』へ向かいます。
のどかな山道を約20分程走ると到着!
広い駐車場にトイレもあり、ここからの景色もすでになかなかのものです。
駐車場から徒歩数分で見えてくるのは、ものすごい断崖絶壁にある川魚料理のお店『竜宮茶屋』。
エメラルドブルーの水面に建っている様子は、まるで川の竜宮城の様です。
よく見ると、建物は岸壁から突き出していますね
『川魚料理 竜宮茶屋』で鮎料理を堪能♪
『川魚料理 竜宮茶屋』は、『長門峡』の遊歩道の北の出入口である『竜宮淵』に建つ、創業80年の川魚料理専門店。
『長門峡』の清流を利用した自社養魚場で育った新鮮な鮎やヤマメのお料理を、この絶景を眺めながらいただくことができるだなんて、とても贅沢です!
鮎料理は4月10日~12月上旬、ヤマメ料理は12月上旬~4月末までとなっており、冬は猪鍋やキジ鍋も山河の幸を感じられるメニューとして好評なのだそう。
窓の下は正真正銘の断崖絶壁!
「小さなお子様連れの方は決して目を離さないように、ご注意ください。」
という張り紙が貼られていましたが、本当に危ないので小さな子連れの方は窓に鍵をした方が良いです!
それにしても、美しい景色
子どもたちも、うっとりしていました。
注文していた「あゆ定食(2,860円)」です!
子どもたちには定食は多すぎるので、おむすび(3つ、660円)を注文し、定食の鮎の塩焼きが3匹乗っていたので、1人1匹ずつ分けていただきました。
鮎は日によって、大きければ1匹だったりするそうです。
炭火でじっくり焼かれた新鮮な鮎は、口の中にふわっと独特の清々しい香りと甘味が広がって、一口目から3人で顔を見合わせて感動してしまいました
時期的に、真子(まこ、卵巣のこと)が入っており、トロっと溶けて美味しかったです。
秋の季節の「子持ち鮎」が好きな人や、爽やかな夏の鮎が好きな人など好みは人それぞれ。
何度でも訪れて、季節ごとの味わいを比べてみてはいかがでしょうか♪
食べ終わった頃にお店のご主人が、お店の近くに棲みついているというカワウや鯉への餌やりショーを見せてくださいました。
ご主人が小さな小鮎を水面に投げると、バシャバシャと賑やかなお食事タイムがスタート(笑)。
子どもたちにも、残った鮎の頭や骨を投げ入れてもいいよと声をかけてくださったので、思いがけず餌やりまで楽しませていただきました。
ショーの後に、カワウが羽を広げて乾かしている姿が可愛かったです
[川魚料理 竜宮茶屋]
電話番号:0838-54-2964
営業時間:10時~17時(12月~3月は予約制)
定休日:シーズン中は無休
駐車場:竜宮淵駐車場を利用
『竜宮淵』周辺をミニハイキング!
お店の南側からは、長門峡駅側へと遊歩道が延びているので、少し歩いてみることにしました。
青い青い深淵の底には本当に竜が住んでいるんじゃないかという気がしてくるような神秘的な光景。
歩を進めるごとに新鮮な景色が現れるのは、渓谷ならではの醍醐味かもしれません。
静かな水面が一変して急流に変わったり、変化に富んでいるので常に新鮮な感動がありますね
ところが、10分程歩いたところで雨が降り出しました。
あともう少しで竜宮淵から600m地点の「紅葉橋」と呼ばれる吊り橋が見えてくるはずだったのですが、雨で滑りやすいので安全を第一に引き返すことにしました。
こちらが『竜宮淵』から15分程(約600m)の位置にある「紅葉橋」です!
皆さんもぜひ訪れて、この吊り橋の上から絶景の渓谷を眺めてみてくださいね
名勝『長門峡』は絶景とSLに出会える、親子の思い出作りにオススメのスポットだった♪
山口県を代表する渓谷である名勝『長門峡』は、しっとりとした大人のハイキングはもちろん、子どもと一緒に訪れるのにも想像以上にオススメなスポットでした。
紅葉で色とりどりに染まった山々と清流のブルーが創り出すコントラストには、子どもたちも感動しきりで終始目を輝かせていましたよ。
あの大自然で育まれた鮎の味わいも忘れられないものになったようで、夜布団に入ってからも「鮎がめちゃ美味しかった!」と言っていました(笑)。
春は桜や花々、夏は新緑や川遊びなど、季節ごとに変化する情景と「SLやまぐち号」に出逢いに出かけてみてはいかがでしょうか
大人も子どもも、この場所ならではの感動体験ができると思います♪
- 道の駅 長門峡くんくのだいち
- 長門峡
- 竜宮茶屋