【萩市観光】城下町だけじゃない、歴史感じる「藍場川」で街歩き♪ランチ・萩焼体験も
城下町から車で10分足らず、風情ある町並みの「藍場川(あいばがわ)」周辺エリアは静かで落ち着いていて、ゆったりと散策するのにおすすめの穴場スポット。歴史を感じるスポットや萩焼の窯元、人気のカフェ「藍場川の家」などに立ち寄りながらお散歩してきましたよ。
見どころのほか、アクセスや駐車場情報などもご紹介します♪
- 池田モト
- 291pv
藍場川とは?
萩市内を2.6kmにわたって縫うように流れている藍場川。
江戸中期の18世紀中ごろに開削された人工の川で、農業用水をはじめ防火用水、川舟による物資の運搬、水害時の水はけなどに利用されてきました
江戸時代には「大溝」と呼ばれていたそうですが、藩営の藍玉座が設置され、大溝の水を利用して藍玉(藍色の染料)の製造が行われるようになると、川が藍色に染まり、いつしか藍場川と呼ばれるようになったと言われています
生活に活用されていた当時の面影も色濃く残っており、川沿いは歴史的景観保存地区に指定されています。
例えば、この川にかかっている石橋。
石を積み上げ中央が少し高くなるように作られていますが、これは物資を運ぶ川舟が通りやすいようにした工夫だそう
さらに川沿いには階段のようになった足場がいくつもありますが、これは「ハトバ」と呼ばれ、藍場川で洗い物をするときに使われていたそうです
現在では鯉が放流され、優雅に泳ぐ姿が見られます。
藍場川沿いには鯉のエサを販売している箇所もありますよ
お散歩しながら立派な鯉に餌をあげてみてくださいね。
Column
車でお越しの際は「藍場川観光駐車場/藍場川駐車場」が便利です♪
藍場川の近くには2か所の無料駐車場が用意されています。
私が利用したのは旧湯川家屋敷の近くにある「藍場川観光駐車場」。入口はやや狭いですが、普通車が25台ほど停められる広さがあり、お手洗いも整備されています。
もう1か所は善福寺や山県有朋誕生地の近くにある「藍場川駐車場」。
観光したいスポットに合わせてご利用くださいね。
公共交通なら「萩循環まぁーるバス」がおすすめ!
萩城下町から藍場川まで足を延ばすなら、45分間隔で走る『萩循環まぁーるバス』が便利です。
西回りコース(河添・椿・川島方面)の「萩市役所」バス停から乗車し、「藍場川入口」バス停まで約30分で行くことができます
藍場川沿いの暮らしが分かる!「旧湯川家屋敷」
藍場川周辺には歴史にまつわる観光スポットがいくつかありますが、今回は上流にある2つのスポットに行ってみました。
まず、藍場川に散策に来たらぜひ見てほしいのが「旧湯川家屋敷」です。
川沿いにある藩政時代の武家屋敷で、当時の人々が藍場川をどう利用し、どう暮らしていたのかがよく分かる造りになっています
石橋を渡って入るお庭は、藍場川の水を引き込んで池の水を作る流水式の池泉庭園となっています。
お庭を歩いてみたり、屋敷の縁側に座ったりしながらゆったりと水が流れる様子や一年を通じて四季の移ろいを感じさせてくれる木々の姿を眺めてみてください
この庭園から流れ出た水が建物の下をくぐって向かうのは台所の洗い場。
ここも「旧湯川家屋敷」大きな特徴の1つ!
お屋敷の中にもハトバが作られており、ここで食器などを洗っていたんですって
洗った水は藍場川へ流れ出ていくようになっていますよ。
ハトバはもう一か所、お風呂場にも。お風呂の水を汲んだり、洗濯をしたりするのに使っていたそうです。
藍場川沿いに住んでいた方々の生活の知恵が感じられますよね
その他、茶室や座敷など屋敷内を見学することもでき、常駐しているガイドさんから施設に関するいろいろなお話を聞くことができますよ
【旧湯川家屋敷】
住所:萩市川島67
営業時間:9:00~17:00
入館料:100円(小学生未満無料)/萩市文化財施設1日券の利用可能
萩出身の内閣総理大臣・桂太郎ゆかりの地「桂太郎旧宅」
続いて向かったのは「桂太郎旧宅」。
桂太郎と言えば明治維新後3回にわたって内閣総理大臣を務めた萩市出身の人物です。
この「桂太郎旧宅」は桂太郎が少年時代を過ごした土地を明治40年に桂太郎が再び買い戻して新築したもので、派手さを抑え、比較的コンパクトな造りになっています
建物内には桂太郎に関する年表などの資料が展示されている他、
庭には桂太郎の像や誕生の地と刻まれた石碑などもあります
ちなみにこの庭も藍場川の水を引き込んだ流水式池泉庭園です。
お庭を歩いていると、ハート形をした庭石を発見しました!
分かりにくい位置にあるので、行かれた際は探してみてくださいね
そして、「桂太郎旧宅」に来たら試していただきたいのが「水琴窟(すいきんくつ)」です。
水琴窟とは日本庭園の装飾の1つで、石のある部分に水をかけ、竹筒を当て音を聞いてみると水滴が作り出す涼しげで澄んだ不思議な音色を楽しむことができますよ
こちらにもガイドさんが常駐しており、桂太郎や萩市の歴史にまつわる様々なお話を聞くことができますよ♪
【桂太郎旧宅】
住所:萩市川島73-2
営業時間:9:00~17:00
入館料:100円(小学生未満無料)/萩市文化財施設1日券の利用可能
Column
お得なチケット!萩市文化財施設1日券
萩市の観光はこれを使ってお得に♪
萩市にはたくさんの文化財施設が存在します。
そんな文化財施設をお得に巡れる、1日券を販売しています!
1施設100円の文化財施設9か所が、この券を購入すると310円で巡ることができます。
ぜひ萩の観光の際に有効活用してみてください♪
お土産に買いたい萩焼!体験もあり「萩焼窯元 元萩窯」
萩市に来たら「萩焼」、自分用やお土産に購入したい方も多いですよね。
藍場川の上流には萩焼の制作・販売を行う小さな窯元「萩焼窯元 元萩窯(げんしゅうがま)」があります。
赤いパラソルが目印!築100年以上の古民家を改築した建物は味のある雰囲気がすてきです
畳敷きのギャラリーには普段使いできそうなお茶碗やマグカップ、贈り物にも喜ばれそうなペアの器や花器など様々な萩焼が
元萩窯では、萩焼の昔ながらの材料である大道土、土灰釉、白萩釉を基本としたベーシックな萩焼を作っている他、大道土に黒泥を混ぜたり、あめ釉を使用したりと新しい萩焼づくりも行っています。
焼き方や材料の組み合わせで様々な色や質感を表現できるんですって!
御本手と呼ばれる優しく美しい斑点のような模様も得意とされているそう。
萩焼はお高いイメージがあるかもしれませんが、手の届きやすい価格の豆皿や箸置きも沢山ありました
特に箸置きは遊び心にあふれています。
富士山やツバキなど日本らしいモチーフの他、犬や猫、豚やカッパ、三輪車など珍しい形のものも
もちろん、一つ一つ手作りで作っているのでそれぞれ表情が違い選ぶのも悩んでしまいます。
箸置きは300円~あるのでお土産に複数個買ったり、お子さんが購入されることもあるんだそうです。
猫型の小皿も見つけたので猫好きさんはネコの箸置きとをセットでそろえるのもよさそう
豆皿も色や形様々なものがあり、500円~とお求めやすい価格。
ついついそろえたくなりますね
ギャラリーの隣にある工房では萩焼の体験も受け付けています。
電動ろくろを使用してぐい飲みや茶碗、マグカップを作る体験と、素焼きの器に絵付けをする体験が可能です。
萩の思い出にお気に入りの萩焼を見つけたり、萩焼の制作体験をしに立ち寄ってみませんか?
【萩焼窯元 元萩窯】
電話:0838-25-0842
住所:萩市川島14
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
体験メニュー:絵付け体験2,000円~
電動ろくろ体験ぐい呑み 2,000円、フリーカップ・茶碗など 3,000円、マグカップ 3,500円
※電話にて要予約(当日予約可)※別途送料が必要
藍場川のせせらぎを感じながら美味しいひととき「Cafe Gallery藍場川の家」
藍場川周辺を散策したら、カフェでほっと一息つきませんか?
私のおすすめは「Cafe Gallery藍場川の家」。
2009年にオープンし、今年で15年目。地元に密着した場所として色々な年代の方々の憩いの場になっています
藍場川観光駐車場からは車で3分(徒歩13分ほど)、藍場川駐車場からは徒歩5分ほどのところにあります(お店にも駐車場がありますよ)。
店内に入ると紅茶のいい香りが
こちらでは厳選した紅茶やオリジナルブレンドコーヒー、手作りケーキ、ランチなどがいただけます。
お店の大きな窓からも見える素敵なお庭には、お店のシンボルツリーともいえる樹齢250年の大きなもみの木も。
テラス席もあるので気候の良い時期はお外で食事をするのも良さそうです♪
庭の裏には藍場川が流れています。
まずいただいたのはランチの「サンドセット(スイーツ付き1,200円)」。
サンドイッチはカリッと焼いたパンに玉子・レタス・キャベツ・かぼちゃをサンド。
かぼちゃの甘み、レタスのシャキシャキ食感に香ばしいパンのサクサク感が美味しい
サラダとスティック野菜がついており、この一皿でお野菜がたっぷりいただけてヘルシーです。
セットのスイーツは紅茶ゼリー。
ドリンクがセットになっており、コーヒーか紅茶が選べます。
紅茶はポットサービスなのが嬉しい
オーナーがこだわってセレクトした紅茶は香りが豊かで、癒されるとともに贅沢な気分に。
藍場川の家の紅茶は6種類(定番の5種類と3回の季節ごとの新茶)あるので、飲み比べてみたくなりました!
手作りスイーツも要チェック。
オリジナルケーキの中からかぼちゃのチーズケーキ「かぼち480円」をいただきました。
萩市の地酒「東洋美人」の酒粕を使用した「ぱいぱいミルク380円」も一緒に
かぼちゃの優しい味わいにほっこりするチーズケーキは秋冬の時期に特にぴったり!
ぱいぱいミルクは酒粕の豊潤な香り、そして酒粕の甘みやミルクのコクを感じられる優しい味わいでした。
2階はギャラリーになっており、毎月色々な作家さんの個展や作品展が行われています
また、年に数回行われる藍場川の家ライブでは音楽から落語まで多彩なジャンルが披露されます。
オーナーの室田佳子さんによると、『藍場川の家に行ったら何かワクワクする楽しい事がある!美味しいが嬉しい幸せの時!』をキャッチフレーズに今後も進化していきますとのことですよ
【Cafe Gallery藍場川の家】
山口県萩市川島294
電話番号:0838-26-1536
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日、水曜日(祝日は営業)
萩市に来たら藍場川周辺にも足をのばして
萩市の穴場観光エリアでもある、静かで落ち着いた藍場川周辺を散策しました!
今回は歴史にまつわるスポットのうち、「旧湯川家屋敷」と「桂太郎旧宅」の2つをピックアップしましたが、その他にも「山県有朋誕生の地」、「渡辺蒿蔵旧宅」など見どころが数多くあります。
萩市を訪れた際には萩城下町だけではなく、藍場川周辺にも足をのばして、ゆっくりお散歩してみてくださいね。
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