山口県名物「ういろう」がルーツ!銘菓「豆子郎」をお料理で味わう特別ランチ「小豆御膳」を食レポ♪

山口のお土産の定番「外郎(ういろう)」から生まれた人気銘菓「豆子郎(とうしろう)」で知られる、老舗の和菓子店「豆子郎」。山口市にある総本店「茶蔵庵(さくらあん)」では、外郎の生地や小豆を使った創作料理「小豆御膳」を楽しめます。山口の和菓子文化と大内文化が織りなす特別なグルメ、ここでしか味わえない逸品だとの噂を聞きつけて、訪れてきました♪
そのほか13店舗ある直営店のうち、茶房併設がある「大内館店」と「山口宇部空港店」についてもご紹介します。
山口観光のランチ・休憩に、生外郎をイートインできる和のおもてなし空間、とってもオススメです♡
  
※この記事の情報は2025年7月時点のものです。
サキエ
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96pv
山口県名物「ういろう」がルーツ!銘菓「豆子郎」をお料理で味わう特別ランチ「小豆御膳」を食レポ♪

山口県で人気の老舗和菓子店「豆子郎」で人気の外郎菓子、その名も「豆子郎(とうしろう)」

山口県の名物「外郎(ういろう)」といえば、小田原や名古屋の外郎と異なり、わらび粉を使ったやわらかな口あたりが特徴。

そんな山口外郎を受け継ぐ銘菓として知られるのが「豆子郎(とうしろう)」です。

昭和25年創業の老舗で、素朴な味わいに小豆の風味を掛け合わせた独自の製法が親しまれてきました。

しっとりした食感と上品な甘さは、県内外の人々に愛され、今や山口土産の定番に。

創業者が「自分はお菓子づくりの素人(しろうと)である」という初心を忘れないようにとの意味と、和菓子にかかせない「豆」をかけあわせて「豆子郎(とうしろう)」と名付けた店名が、看板商品の名前にもなっています。


『豆子郎』の総本店では、小豆にフォーカスした特別なランチが味わえるという噂を聞いて、訪れてきました  

『豆子郎 総本店 茶藏唵(さくらあん)』が受け継ぐ山口外郎の伝統

山口市にある老舗『豆子郎』の総本店へやってきました!

街中にふと現れる、和の趣あふれる建築と手入れの行き届いた庭園。

ここ『豆子郎 総本店 茶藏唵(さくらあん)」は、まるで喧騒から一歩離れたオアシスのような場所でした  

観光の合間に立ち寄れば、心ほどける“和の空間”が待っています。


  

その日出来立ての「豆子郎」は「生絹(すずし)豆子郎」と呼ばれ、みずみずしいプルンとした食感が楽しめます。
確実にGETするなら、ぜひ来訪を予定する店舗にご予約を!
お取り置きしていただけたり、売り切れ後でも工場から届けていただける場合もあるそうです  

  


店舗の奥へ進むと、併設されている茶房「茶藏館(さくらかん)」へとつながる小さなドアが。
その先では、季節を取り入れた特別な和菓子メニューや、ここでしか味わえない「豆子郎」そのものをおかずに取り入れた「小豆御膳」が味わえます♪

『豆子郎 総本店 茶藏唵(さくらあん) 』の茶房で味わう贅沢な時間

その先には、静けさとおもてなしが息づく空間が広がっていました♪

   


窓の向こうには日本庭園「大内四季庭」の緑が見え、時間が緩やかに流れています。

館内には、『豆子郎』創始者が長年にわたって収集してきた貴重なコレクションが並ぶ美術館のようなコーナーがあり、訪れる人の目を楽しませてくれます。

この日に目を引いたのは、アール・ヌーヴォーの巨匠エミール・ガレによる繊細なガラス作品と、江戸時代に描かれた山口県の古地図などなど…!
アートと歴史がこの空間に自然に溶け込んでいて、 豊かなひとときを堪能できます  

豆子郎総本店で楽しむ贅沢ランチ「小豆御膳(あずきごぜん)」

さてさて、こちらがお待ちかねの「小豆御膳」です♪
『豆子郎 総本店』ならではの“外郎の生地”や厳選された小豆を使ったおかずが楽しめる特別なランチ。

甘味だけにとどまらない豆子郎の世界観を堪能できそうです。


お赤飯、外郎を使った椀物2種、香の物、汁物、お抹茶(和菓子付き)が本漆器の器に美しく盛りつけられて運ばれてきました  

和菓子屋では「あんこ」を作るために小豆が常備されていたことから、かつて各地の和菓子屋さんには「お赤飯」がよく店頭に並んでいたのだそうです。
今ではその風景も少なくなりましたが、お赤飯を味わう日本の食文化をもう一度大切にしたいという想いが込めて始められたのが、豆子郎特製の「小豆御膳」なんです  

まずはお赤飯からひと口。

ほどよい塩気と小豆のふくよかな風味が口に広がり、やさしく心までほどけていくような味わいが、なんだか懐かしい。
そういえば、私自身も「お赤飯」をいただくのはいつ以来か思い出せないくらい久しぶりです。

次にいただいたのはこちら、「豆子郎」の天ぷら!
甘味を入れずに作った「豆子郎」を使っており、米粉とわらび粉の自然な甘みと弾力のある触感が、サクサクの衣に包まれた逸品。
初めて体験する、極上の美味しさについついため息をついてしまいました…!
和菓子である「豆子郎」がしっかりとおかずになっていることに感動です  

今でこそ真空パックや冷蔵保存など様々な保存方法がありますが、昔はそんな技術がありません。
売れ残った豆子郎(外郎)をなんとか無駄にしないようにと、創始者や地元の人たちが工夫をこらし、天ぷらにして食べるというアイデアが生まれていたのだとか!
先人たちの知恵と暮らしの工夫が、今では“山口らしい味わい”として、受け継がれているんですね。



こちらは「豆子郎」のあんかけです。

生姜が効いた上品なお出汁と「豆子郎」の甘さが合わさって深みのある味わい  



そして「豆子郎」の辛し和え

ピリリとした辛しと「豆子郎」の抹茶味に使われる貴重な白小豆と一緒にツルッとした食感の「豆子郎」をさっぱりといただきます♪

  


最後にお抹茶と和菓子をいただきます♪

京都から取り寄せている上質なお抹茶に、小豆と白小豆のあんこのシンプルなあん玉。

あんこ用に丁寧に選り抜かれた小豆そのものの素材の味が活きた優しい甘さが、口いっぱいに広がります。


「豆」にまつわる懐かしい風景を、やさしい味とともに届けてくれる、まさに特別な一膳。

一膳一膳に想いが込められた、豆子郎ならではのおもてなしは想像以上の感動体験でした  

Column

「小豆御膳」は1日限定10食・完全予約制!

「小豆御膳」は1つ1つ手作りのため1日10食限定で完全予約制です。

わらび粉で作る山口外郎をお料理で味わえる、懐石風のお膳。

まさに山口県の豆子郎でしかできない体験をランチにぜひ!


【小豆御膳のご予約・お問合せ先】

料金:2,200円(税込)

電話番号:0120-21-5655

 (本社フリーダイヤル)

オーダー受付時間:11時から14時

※時期により変わることがあります。

「小豆御膳」は1日限定10食・完全予約制!
豆子郎総本店 併設の茶房「茶藏館」で味わう和菓子とお茶の時間

写真は夏限定の冷やしぜんざい、「翡翠白玉」。(お茶とセットで税込1,650円)

冷たい抹茶の風味に、ふっくら炊かれた小豆ともちもちの白玉が絶妙にマッチ。

涼やかな器で見た目も涼しく、夏にぴったりの上品な甘味でした。 

このほかにも看板メニューの外郎「豆子郎」の食べ比べや、和菓子各種をお抹茶や煎茶、コーヒーなどのドリンクとセットでいただけます。

総本店ならではのメニュー、そして「空間」そのものを味わう贅沢をぜひ堪能してください  

豆子郎総本店 併設の茶房「茶藏館」で味わう和菓子とお茶の時間

『豆子郎 総本店』のギャラリースペース「御迎処」

隣に建つ『御迎処(おむかえどころ)』は、“和のギャラリースペース”。

ここでは、和の文化を感じられる工芸品や美術品の企画展が開催されており、普段なかなか目にすることのできない貴重なアート作品に出会えることも。

豆子郎所蔵の「山口十境詩」をモチーフにした木工作品は常設展示されており、山口らしい趣と芸術鑑賞を楽しむことができます。

『豆子郎 総本店』の日本庭園「大内四季庭」

外に出ると日本庭園「大内四季庭」があり、四季折々の風情が感じられる癒しの空間を散策できます。

大きな池を中心に、手入れの行き届いた植栽や石組みが配置され、時間がゆっくりと流れています。

食事やお茶の前後に、庭を眺めながら静かに過ごすことができました  



池を覗くと、とても大きなオタマジャクシがたくさん泳いでいました  

「大内四季庭」のすぐ裏にある象頭山には、なんと希少なモリアオガエルが生息しており、池のそばの木々に卵を産みに来るのだそうです。(モリアオガエルは樹上に卵を産む、珍しいカエルです。)

日本文化の美を映す庭園の中で、こうした生きものの姿に出会えるとは!

訪れた際は、ぜひ池をそっと覗いてみてくださいね。

  

大内四季庭から覗く、茶藏唵 


【豆子郎 総本店「茶藏唵 」】

電話番号:083-925-2882

営業時間:7時~9時

駐車場:あり

※茶房「茶藏館」営業時間

10月~6月…10時~17時(ラストオーダー16時30分)

7月~9月…10時30分~17時30分(ラストオーダー17時)

『豆子郎 大内館店』茶房は観光の休憩に便利な立地にあり!

続いて同じく山口市内、室町時代に栄えた大内文化の中心地「竪小路(たてこうじ)」に面する『豆子郎 大内館店』へ。

室町時代の町割りが今も残る風情ある町並みに、溶け込むように建つ趣深い外観に期待が高まります  

こちらの茶房でも外郎菓子「豆子郎」などの和菓子とともにお抹茶などお茶も楽しむことができます。

周辺には、室町時代に栄えた大名・大内氏の居館跡で石垣や堀跡が残る歴史スポット「大内氏遺跡 館跡 」や「龍福寺」、大内塗などの体験ができる「山口ふるさと伝承総合センター」があり、観光の際の休憩にもピッタリな立地です♪

大内文化の栄光や昭和レトロなど、時代の流れを感じさせられる、落ち着いた店内。

表と裏に入り口が通じており、表の竪小路からも、大内氏遺跡館跡 ・龍福寺側からも入店できます。



大内氏遺跡 館跡・龍福寺方面

こちらで頂いたのは、「豆ラテと大内館(おおうちやかた)」という、この『豆子郎 大内館店』茶房イチオシのメニュー♪

「豆ラテ」は、マメ科の植物・カワラケツメイ(河原決明)を焙煎したお茶を豆乳で割ったもので、ノンカフェイン。

各地でお茶として親しまれる一方、生薬としても用いられてきた植物で、『豆子郎』創始者のお母様の故郷・津和野でも昔から飲まれていたことから、“豆”にちなんでオリジナルメニューに取り入れられました。

豆茶の香ばしさとまろやかさが絶妙なバランスで、体が整うような癒しのドリンクでした  

「大内館」は抹茶餡を包んだお饅頭で、大内文化の風情を感じるやさしい甘さが上品な一品。

ほろ苦さと甘さが溶け合って、豆ラテのお茶請けにもピッタリです。 


  

こちら『豆子郎 大内館店』では、カワラケツメイを使った「豆ラテ」のほか、「豆茶(カワラケツメイ茶)」やお抹茶などのドリンクメニュー、豆茶つきの白玉ぜんざいや、黒糖みつ豆(それぞれ税込880円)などのセットメニューもあります。

"豆"にこだわる老舗和菓子店の伝統と美学が感じられる、体と心にやさしいお茶の時間となりました  

店頭には「生絹豆子郎(すずしとうしろう)」 や「簾子豆子郎(れんじとうしろう)」のほか、「大内館」や「のんた」などのこだわりのお饅頭、季節限定の和菓子などが並んでいます。



「豆ラテ(温・冷)」&「豆茶(温・冷)」のテイクアウトもできます♪



そしてこちら、『豆子郎』のキャラクター「豆子郎ぼうや」の保冷バッグです!

丁稚奉公をしている少年をモチーフに、『豆子郎』創業時の原点を表現したキャラクターなのだそう。

可愛い♪(保温もOK、小660円、中770円、大880円)

外郎菓子「豆子郎」は温度変化にデリケート。

取材日はとても暑かったのでこちらのバッグに購入したものを入れていただきました。

小さなバッグでもお弁当が入るくらいの大きさがあるので、今後色々と活躍してくれそうです♪

  

【豆子郎 大内館店】

電話番号:083-902-1567

営業時間:11時から17時

定休日:火曜日(年末年始、お盆期間はお休み)

駐車場:あり

Column

「大内氏遺跡 館跡 」や「龍福寺」もぜひ立ち寄っていただきたいスポットです!

「大内氏遺跡 館跡 」は、室町時代に西国一の大名として栄えた「大内氏」の居館跡。

現在は発掘調査が進められ、石垣や堀の一部が見られるようになっています。

『豆子郎 大内館店』のすぐ近くにあり、「龍福寺」とともに山口市を代表する歴史観光エリアです。

詳しくは、山口市の定番観光モデルコースを紹介した記事もご覧ください♪

「大内氏遺跡 館跡 」や「龍福寺」もぜひ立ち寄っていただきたいスポットです!

『豆子郎 山口宇部空港店』にも茶房あり!予約で確実に生外郎「生絹 豆子郎」をGETできます♪

山口宇部空港内にある『豆子郎 宇部空港店』は、いわば山口県の空の玄関口で確実に「豆子郎」をGETできるお店です。

電話予約をしておけば、売り切れの心配がある生外郎「生絹 豆子郎」だって包装済のものをフライト前でも確実にGETできるから安心です♪

また、茶房も併設されているので、山口県外には出回らない生外郎のお味や、『豆子郎』定番のぜんざいや豆茶でほっと一息ついてみてはいかがでしょうか?


[豆子郎 山口宇部空港店]

営業時間:7時~20時

電話番号:0836-35-0046

山口外郎「豆子郎」は直営13店舗のみでの販売で、茶房併設は3店舗!店舗受け取り予約(お取り置き)システムも活用しよう♪

『豆子郎 総本店』は、自然美とともに洗練された和文化で出迎えてくれる、和菓子店の枠を超えた癒しの空間でした。

  • 山口外郎の文化から生まれたおかずや和菓子店ならではのお赤飯など、一皿一皿に想いが込められた「小豆御膳」はどこか懐かしくも新しい味わいで、本当に贅沢で幸せなランチです  

山口県内に13店舗ある『豆子郎』の店舗のうち、茶房を併設しているのは総本店、大内館店、山口宇部空港店の3店舗のみ。

しかも、「豆子郎」はサービスエリアやお土産店では取り扱いがなく、直営店舗のみで販売されています。
それだけに、現地で出会える味や空気は特別なもの。

山口旅行・観光の合間に立ち寄って、山口外郎の歴史を受け継いてきた『豆子郎』ならではの“和のおもてなし”と美食を、ぜひ体験してみてください♪

また、すべての直営店で「店舗受け取り予約」が可能です。

とくに生外郎である「生絹 豆子郎」は日持ちしないのでオンラインショップでも取り扱っておらず、山口県内でしか手に入れることはできません。
売り切れなどで買えないことのないように、予約をしておけば安心です!

各店舗に電話をするか、公式ホームページから可能です。

\茶房併設の3店舗はこちら/

  • 豆子郎 総本店 茶藏唵
  • 豆子郎 大内館店
  • 豆子郎 山口宇部空港店

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山口銘菓「ういろう」って?名古屋&小田原との違い、県内おすすめ店を徹底解説!

【NHK総合あさイチで紹介されました】

2024年6月27日(木)放映のあさイチ「愛(め)でたいnippon いま行っておきたい!山口」で、御堀堂の外郎新感覚のういろうドリンクが紹介されました。


山口観光のお土産に人気の「外郎(ういろう)」。モチモチ&プルプルな食感が特徴的な伝統銘菓です。名古屋や小田原のういろうも有名ですが、山口ういろうは独自の特徴があると知っていますか?ういろうの歴史や地域ごとの違い、人気店やういろう作り体験をご紹介します。

山口銘菓「ういろう」って?名古屋&小田原との違い、県内おすすめ店を徹底解説!
人気の定番お菓子から日本酒逸品まで山口県のお土産特集

ふくだけじゃない!山口県のお土産は、人気スイーツや老舗の銘菓、ごはんが止まらなくなるおかず、地元が誇る至高の銘酒など盛りだくさん!定番土産からちょっとした贈り物にもぴったりなお土産までご紹介します♪山口県の魅力がぎゅっとつまった逸品を、ぜひご自身への旅行の思い出やご家族やご友人へのお土産にご利用ください。

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この記事を書いた人

サキエ

神奈川県で生まれ育つ。20代で海外一人旅にはまり、30代で三重県熊野地方に移住。熊野古道ガイドをしながら地域密着型セレクトショップ「木花堂」を開業。休日は海に潜るか山に登るかのどちらかでした。結婚後、夫の故郷山口県へ引っ越し、40代は育児を楽しみながら、自営業でお弁当作りと草編み作家活動をしています。人生を豊かにする旅やおでかけのきっかけとなるような記事を、子どもたちと一緒に大好きな山口県から発信します!

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