【防府】阿弥陀寺の紫陽花が見頃!あじさい祭りや御朱印を徹底解説します

山口県防府市にある『東大寺別院阿弥陀寺』を地元ライターが徹底解説!阿弥陀寺は『あじさい寺』と呼ばれるように、毎年6月に開催される『あじさい祭り』が有名です。境内には約4,000本の紫陽花が咲き誇ります。

阿弥陀寺には御朱印はもちろん、国宝『鉄宝塔(てつほうとう)』や『仁王像』『石風呂』など見どころが満載。本記事では、それぞれ詳しくご紹介するので、阿弥陀寺へ行ってみたい方や、あじさい祭りについて知りたい方はぜひ、参考にしてみてください。
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【防府】阿弥陀寺の紫陽花が見頃!あじさい祭りや御朱印を徹底解説します

阿弥陀寺とは?山口県防府市のあじさい寺

防府市にある『東大寺別院阿弥陀寺(とうだいじべついんあみだじ)』は、奈良東大寺再建のため防府に下向した重源上人によって、文治3年(1187年)に建立されました。


昭和50年頃にあじさいを植え始め、昭和63年に地元有志の協力を得て、『西のあじさい寺』を目指した植樹活動を本格的に開始したそうです。令和5年の現在、阿弥陀寺の境内には約80種類約4,000株の紫陽花が植えられています。



阿弥陀寺のあじさい祭りをご紹介!6月が見頃のあじさいは圧巻の美しさ

それでは早速、6月に見頃を迎える紫陽花が咲き誇る『あじさい祭り』をご紹介します♪


\あじさい祭りの詳細/

・期間…6月1日(木)~6月30日(金)8:00~17:00

・入山料…大人(個人)200円、中学生以下無料

・飲食関係の催しはありません。

阿弥陀寺の入り口には、境内の紫陽花の開花状況がわかる看板があります。こちらは、2023年6月2日の開花状況。毎年、紫陽花の満開時期は、6月の第3日曜日頃だそうです。

入山料を支払い受付を抜けると、早速色鮮やかな紫陽花がお出迎え♪

奥に進むと、阿弥陀寺のシンボルでもある、市重要文化財『仁王門』が見えてきます。門の周りには青色の紫陽花が咲いていて、6月ならではの美しい光景が広がります。

仁王門の中には『金剛力士像』の阿形と吽形が安置されていました。像高は約2.72mあり、迫力満点!重量感のある身体の造りは鎌倉時代の特色を表しており、快慶一派に属する優秀作と言われています。

水車や紫陽花を眺めながら、本堂を目指して坂道を登っていきましょう♪

美しいあじさいは「憩いの広場」で購入可能!

坂道を少し上った先の『憩いの広場』では、あじさい祭りの催しの一つとして紫陽花が販売されています♪色とりどりの紫陽花を満喫した後のお土産にぴったりですよね。

憩いの広場を通り過ぎると見えてくるのが『かんのんばし』です。

かんのんばしの上には、立派なもみじがあり、阿弥陀寺が四季折々で素敵な顔を見せてくれるのがわかります。

奥に見えるのが『山門』です。厳かで歴史を感じる石畳の階段を上っていきましょう。


あじさい園に到着!

山門を目指して進むと、左手に『あじさい園』が見えてきます。

あじさい園の中には、紫陽花に囲まれながら一息つけるスポットがあり、ゆっくりとした時間を過ごせます。屋根がついているので、雨の中で紫陽花をゆったり眺めるのも素敵ですよね♪

あじさい園の中にある紫陽花をよく見ると、1つ1つ花弁の形が違うのがわかります。阿弥陀寺には、ヤマアジサイやガクアジサイ、西洋アジサイ、本アジサイなど、約80種類の紫陽花が植えられているので、目当ての紫陽花があるか探してみるのも楽しそう◎

あじさい園を出ると、山門のすぐそばには紫陽花に囲まれた『霊石』があります。重源上人がよく腰掛けていたという言われがあり、阿弥陀寺の歴史を感じられるスポットです。

奥に見えている紫陽花も立派に咲いています♪

境内にもあじさいがいっぱい|あじさい祭り中の阿弥陀寺は華やか

憩いの広場から約8分歩くと、阿弥陀寺本殿に到着しました!

厳かな本殿にお参りしたら、早速、境内の紫陽花を見て回りましょう♪

紫陽花に囲まれた手水舎は、本殿の左手にあります。境内の紫陽花は背丈が高く立派なので、見上げる姿勢で紫陽花を楽しむような場所もありました◎

紫陽花の枯れ枝におみくじを結べるのも、『あじさい寺』である阿弥陀寺ならでは。


かしわちゃんも紫陽花を満喫しました♪

御朱印は2種類!阿弥陀寺には御朱印帳を持参しよう

本堂の左奥へ道なりに進むと、御朱印をいただける寺務所があります。阿弥陀寺では御朱印を2種類いただけました♪1つは御本尊の『阿弥陀如来』で、もう1つは『五大明王』の御朱印です。


五大明王は『護摩堂』に安置されています。

阿弥陀寺の宝物館は必見!防府が誇る国宝を通して歴史が学べる

※今回は特別に宝物館の撮影許可をいただいています。


宝物館には全国最大規模の国宝『鉄宝塔(水晶五輪塔共)』をはじめ、国の重要文化財の『重源上人坐像』や『鉄印東大寺槌印』などが納められています。その他にも周防の国や湯田などの地名が古くからあったと分かる歴史的資料や阿弥陀寺の湯屋で使われていた風呂釜など、多くの宝物が安置されています。


なんと、宝物館を見学する際には、住職さんやお寺の方が1つ1つの宝物を歴史を踏まえながら解説してくださるんです!鉄宝塔は重源上人が願主として、建久8年(1197年)に鋳造されたというお話や、重源上人坐像は日本最古の『寿像(※生きている間に作られた、その人の肖像)』であるなど、興味深いお話ばかりでした。


阿弥陀寺を訪れる予定の方は、事前に宝物館の予約をして、阿弥陀寺の魅力を最大限に満喫して欲しいです


\宝物館の詳細/

・開館時間…9:00~17:00

・拝観料…大人400円、中高生200円

・電話番号…0835-38ー0839(前日までに要予約

重源上人の生誕900年にあたる令和2年には『重源上人供養塔』が建てられました。供養塔は、鉄宝塔の中に安置されていた、水晶五輪塔の形を模して造られています。宝物館で重源上人坐像や、水晶五輪塔を見た後で供養塔を訪れると、より理解が深まっておすすめです◎

『石風呂』は県外の方にも人気!阿弥陀寺の注目スポット

重源上人は東大寺用木材を調達する仕事に従事する人たちが、疲労回復・病気治療できるようにと『石風呂』を設けました。湯に浸かるのではなく、温かい蒸気を楽しむ、現代でいうサウナのような様式です。鎌倉時代にも令和と同じような文化が見られるのは興味深いですよね♪


なんと、石風呂は実際に体験できるんです!住職さんによれば、県外の方が体験されることが多く、東京など遠方からもいらっしゃるそうです◎神経痛や腰痛によく効くとか!


\石風呂の詳細/

・日時…毎月第1日曜の11:00~18:00

・料金(薪代)…300円

・持ち物…着替えやタオル、汚れてもいい服を持参してください。水分もお忘れなく!

石風呂の近くには、重要有形民俗文化財 の『湯屋』もあります。湯釜と湯船が別々になっている、鎌倉時代以降の古い様式が残っているので、注目してみてください♪

阿弥陀寺で厄除けと願掛けができる『かわらけ投げ』

阿弥陀寺には『かわらけ投げ』と呼ばれる、厄除けや願掛けができるスポットもあるんです!素焼きの小皿にお願いごとを書いて、福輪に投げていれることで、厄を落とし願いが叶うと言われています。


\かわらけ投げの詳細/

・1枚…100円

お願いごとを書いたら、舞台に立ちます。

目を凝らしてみると舞台の前方に『福輪』がかけられているのがわかるので、福輪の中を目指して小皿を投げましょう♪


福輪に入るように小皿を投げるコツは、自分が想像しているよりも少し力を入れて投げること!思ったより小皿が飛ばず…筆者はくぐらせることができませんでしたが、かわらけ投げの楽しい体験ができました◎


『鐘楼』や『水かけ五大尊』も注目│阿弥陀寺の奥側も探検

除夜の鐘の音でおなじみの『鐘楼』も阿弥陀寺にあり、梵鐘をゴーンと鳴らすことができます。境内には参詣者が鳴らした鐘の音が厳かに響いていて、耳を澄ましながらゆったりと境内を巡るのもおすすめです。

鐘楼の近くには、柏葉紫陽花が咲いていました。柏の葉っぱのような形の葉が特徴的な紫陽花です♪

『水かけ五大尊』には『ぼけ封じ観世音菩薩』や『不動明王』などが祀られていています。五大尊に水をかけることで煩悩を払い、病気平癒や厄除けなどを祈願できます。偶然居合わせたご年配の方々がにぎやかに笑いながら、お水をかけていらっしゃいました◎

水かけ五大尊のそばには、立派な『菩提樹』の木があります。菩提樹とは、釈迦がその木の下で悟りを開いたといわれる、仏教とゆかりがある木です。

受付でいただけるパンフレットにも菩提樹の位置が書かれていますが、木が生い茂る中にも菩提樹があるので、注目して探してみてください。
菩提樹の根元には『菩提樹』と書かれた看板があり、目印になっています♪ 


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境内に大平山の登山口が!!

阿弥陀寺の境内には大平山の阿弥陀寺ルートの登山口があるのをご存じですか?大平山は県内でも人気のハイキングコースです。山頂にあるツツジで有名な大平山山頂公園には、「展望広場」「芝生広場」「遊びの広場」「多目的広場」の4つの広場があり、防府平野や瀬戸内海を見渡すことができますよ♪

歩くのはちょっと…という方もご心配なく!車で山頂まで登ることもできます!

境内に大平山の登山口が!!

あじさい以外のお花も魅力│阿弥陀寺のお花を紹介

山門の付近にある、こちらの白い花は『タイサンボク』。大人の両手を合わせた程の大きさがあり、参詣者の注目を集めていました。山門をくぐり、斜め後ろを振り向いた場所にあるので、見落とさないようにしましょう♪白くて大きな花はとても魅力的でした。 


本堂の裏手に進むと、ツツジや睡蓮も見ることができます。2023年6月2日の睡蓮は開きはじめでした。あじさい祭りの期間中には満開になりそうです♪

紫陽花のモチーフが目を引く『あみだばし』を渡り、川沿いに上っていきましょう♪

川沿いをよく見ると『半夏生』の群生を発見!7月の頭頃には白い穂のような花を咲かせます。

防府市にある阿弥陀寺へのアクセスや駐車場

阿弥陀寺の駐車場は無料で、乗用車が約100台、バスが約6台と、広々としているので車でのアクセスもおすすめ。駐車場からの見晴らしも良く、お天気の日は防府市街が見渡せ、遠くに海も見えます


防府駅から阿弥陀寺行きのバスも出ているので、乗り換えなしで向かえます。事前に時刻表を確認しておくとスムーズにアクセスができておすすめ◎


\阿弥陀寺へのアクセスの詳細/ 

・JR山陽本線防府駅から、バス停「阿弥陀寺」までバスで約20
・防府東・西ICから車で約20分

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すぐ近くには春日神社も!

阿弥陀寺から歩いて約15分の所には、『ハート桜』 で有名な春日神社があります。桜の季節だけでなく、四季折々様々な表情を持つノスタルジックな雰囲気の神社です。地元ライターが詳しく見どころをご紹介します♪

すぐ近くには春日神社も!

防府市の阿弥陀寺には魅力が満載!あじさい祭りに行ってみよう

本記事では、山口県防府市の阿弥陀寺を詳しくご紹介しました。阿弥陀寺には鎌倉時代の歴史を知ることができる重要文化財や国宝が多く安置されていて、見どころが満載です。かわらけ投げや石風呂などなど、紫陽花以外にも様々な魅力がありました!


阿弥陀寺を訪れようと計画中の方は、ぜひ、紫陽花が見頃の『あじさい祭り』期間中に訪れてみてください♪

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雨の日も美しい!6月山口県のオススメあじさいスポット!2023

「あじさい寺」として有名な防府の阿弥陀寺をはじめ、山口県内の紫陽花の名所6ヶ所と、それぞれの見ごろの時期をご紹介しています!

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この記事を書いた人

ソラ소라

東京で5年暮らした後、地元の防府市にUターンしたフリーライターです。カメラとPCを持って全国を巡りながら記事を書いています。

山口県は美しい自然に満ち溢れているだけでなく、心が動かされるような歴史や文化がたくさん残っている街です。山口県の音や香り、温かみが伝わる記事をお届けするので、ぜひぜひ山口県の魅力を知っていただけると幸せます♪

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