町のシンボルである青野山は、標高907.6mのお碗を伏せたような乳房山です。
古くは、妹山とも呼ばれその美しい容貌から柿本人麿をはじめ、今日まで多くの歌人、画家の素材となっている山で、白山火山帯に属する典型的なトロイデ式の休火山で、その女性的な容姿から別名「妹山」とも呼ばれ、津和野八景の1つに指定されています。
山頂からは津和野の町並みや日本海が望め、四季を通じ多くの人々に親しまれています。
【地域概要】
島根県の最西端の町津和野。この町のシンボルである青野山は、標高907.6mのお碗を伏せたような乳房山である。古くは、妹山とも呼ばれその美しい容貌から柿本人麿をはじめ、今日まで多くの歌人、画家の素材となっている山である。トロイデ型の特徴であるその山体は、麓は緩やかだが、中腹は急勾配となり、頂上近くになると緩い平坦地となる。
山は過去に大小数カ所の崩壊があり、山麓部は土石流の堆積地形となっている。山の南側を流れる南谷川源流は、溶岩の一部でせき止められ一時的に湖沼となった。その名残が南谷川中流部の3つの小盆地として、山間の農村原風景をとどめている。
登山口は、北西の「青野がわら」と呼ばれる登山口と、笹山集落の県道より登る2箇所がある。密集したスギやヒノキの中にトリカブトの紫の花が目につく。チャノキ、イヌガヤ、ネズミモチ、クリ、クヌギなどの樹木が茂る道を登っていく。秋は倒木に生えた茸を探すのも楽しみだろう。リョウブ、クロモジが増えてくると頂上は近い。
山頂には、山王社の石の祠があり、例年土用の丑の日には、地元の氏子をはじめ信者による神事がとり行われる。好天ともなれば、日本海が見え、高島なども確認できる。西には、山口県の阿東町を眼下にする。山頂付近に露出している大小の茶系の溶岩は、地元では「げんひょう」と呼ばれる軟らかい岩石(角閃石安山岩)である。加工に優れ、墓石、水盤敷石などに利用された。
笹山登山口を下ると青野山寄生火山丘の枯木山(560)、菊芳山(480)、竜帽子山(540)などが見える。少し遠目に十種ヶ峰(989.2)がそびえる。この三原火山群と青野火山群が姉妹であるとすれば、その代表格十種ヶ峰が姉であり、青野山が妹であるのか。それが古より妹山と呼ばれる所以なのか定かではない
国指定天然記念物及び名勝に指定
令和元年6月21日、国の文化審議会により島根県津和野町のシンボルでもある『青野山』を国指定天然記念物及び名勝に指定するよう答申されたことが発表されました。
▼文化庁発表▼
基本情報
- 住所
- 島根県鹿足郡津和野町笹山・直地
- お問い合わせ
- 津和野町商工観光課
- 電話番号
- 0856-72-0652
- FAX番号
- 0856-72-1650
- メールアドレス
- kankou@town.tsuwano.lg.jp
- アクセス
- 1.自動車
国道9号より県道柿木津和野停車場線に入り笹山登山口へ。
2.公共交通
電車:JR山口線青野山駅より徒歩で青野がわら登山口へ。
バス:JR津和野駅から路線バスあり、笹山バス停下車。 - 駐車場
- 30台
- ウェブサイト
- 青野山探勝路のページ(島根県)