世界遺産|洋式軍艦の建造に先駆的な役割をはたした造船所
1853(嘉永6)年、幕府は各藩の軍備・海防力の強化を目的に大船建造を解禁し、のちに萩藩に対しても大船の建造を要請しました。
1856(安政3)年、萩藩は洋式造船技術と運転技術習得のため、幕府が西洋式帆船の君沢型(スクーナー船)を製造した伊豆戸田村に船大工棟梁の尾崎小右衛門を派遣します。尾崎は戸田村でスクーナー船建造にあたった高崎伝蔵らとともに萩に帰り、近海を視察、小畑浦の恵美須ヶ鼻に軍艦製造所を建設することを決定しました。
同年12月には萩藩最初の洋式軍艦「丙辰丸」が、また1860(万延元)年には2隻目の洋式軍艦「庚申丸」が進水します。現在も、当時の規模の大きな防波堤が残っています。
2015年7月世界遺産登録(明治日本の産業革命遺産)
世界遺産「明治日本の産業革命遺産」とは?
2015年7月、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として九州を中心に23資産が世界文化遺産に登録されました。萩では、幕末から明治にかけて国の形を大きく変え、短期間で産業化に成功した稀有な歴史に価値があるとされ、恵美須ヶ鼻造船所跡のほか、松下村塾・萩城下町・萩反射炉・大板山たたら製鉄遺跡の計5資産が、日本の近代化・産業化の歩みが分かる遺産として登録されました。
基本情報
- 住所
- 〒753-0011 山口県萩市椿東5159-14
- お問い合わせ
- 萩市観光課
- 電話番号
- 0838-25-3139
- アクセス
- ・中国自動車道美祢東JCTから車20分 → 小郡萩道路絵堂ICから車30分(JCTと繋がっている小郡萩道路利用で萩へ)
・JR東萩駅からタクシー15分
・まぁーるバス東回り「萩しーまーと」から徒歩20分