大人の山口美食旅!江戸時代からの歴史を感じながら贅沢な季節料理に舌鼓
ふぐ料理公許第一号店、日清講和条約の締結会場としても知られる「春帆楼」と、1675年に創業した明治維新の志士たちゆかりの宿「松田屋(1932年に松田屋ホテルに改名)」では、くつろぎの空間で山口ならではの食材をふんだんに盛り込んだお食事を楽しむことができます。
山口県を代表する二つの宿の歴史と共に、極上の料理と空間をご紹介します。
山口県でふぐを食べるなら外せないふぐ料理公認一号店「春帆楼」
初代内閣総理大臣の伊藤博文をはじめ、明治維新の志士たちの拠り所となり、日清講和条約の締結会場にもなった下関の迎賓館「春帆楼」は、ふぐ料理が解禁された最初の店としても知られています。
南風泊市場で水揚げされた新鮮で良質なとらふぐを使い、熟練の職人の手により旨味を最大限引き出されたふぐ料理の数々。会席やフルコースでランチでもディナーでもふぐを思う存分楽しむことができます。食事だけでの利用はもちろん、宿泊付きのプランもあり贅沢な時間を過ごすことができます。
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「下関満関善席」究極の味わい、豪華に、贅沢に
下関を代表する食材を使用した身も心も満たされる絢爛豪華なフルコースを「下関満開善席」と銘打ち、認定された店舗のみで提供しています。もちろん、春帆楼でも下関のブランド食材をふんだんに盛り込んだ季節の味覚を味わえます。
伊藤博文に愛された「春帆楼」の歴史
春帆楼の歴史は古く江戸時代の末、初代女将の藤野ミチが医院で手料理をふるまったことに遡ります。
その後、伊藤博文の勧めもあり医院を改装し割烹旅館として開業。
「春帆楼」という店名も伊藤博文により名付けられ、日清講和会議の会場としても利用するなど、信頼し大切に見守ってきた重要な場所だったことがうかがい知れます。
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ふぐ食を解禁させた大きな決断!
1887年の暮れ、当時初代内閣総理大臣を務めていた伊藤博文が春帆楼に宿泊していたとき、海は大時化で漁がなく、当時の女将ミチが禁止されていたふぐを打ち首覚悟で御膳に出したところ「こりゃあ美味い」と賞賛され、ふぐ食解禁のきっかけとなりました。これにより、春帆楼はふぐ料理公許第一号として広く知られるようになりました。
歴史ある部屋でくつろぎのひとときを
昭和天皇・皇后両陛下がご宿泊されたことでも知られる春帆楼。お泊りになった御座所「帝の間」は、そのまま保存され、お座敷として食事会や接待などに利用されています。
一般の宿泊は、和室を中心とした大小7部屋があり全ての部屋の窓から関門海峡を望むことができます。歴史ある建物で食事を楽しんだあともゆったりと贅沢なひとときを過ごすことができる宿泊プラン。下関観光の起点としてもご利用ください。
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「春帆楼」の味をリーズナブルに「春帆楼茶寮 下関大丸店」
下関駅に直結する大丸百貨店のレストラン街にある「春帆楼茶寮 下関大丸店」では、ふぐはもちろん、四季折々の山口県産の食材を使った料理をリーズナブルな価格で楽しめます。一人で気軽にふぐ料理を楽しみたいときにもおすすめです。
長州の贅沢な四季の味覚を、維新の志士たちも愛した湯田温泉「松田屋ホテル」で
1675年に創業した湯田温泉にある「松田屋ホテル(創業時は松田屋)」では、日本旅館協会から全国9名のみの「日本料理指南役」に委嘱され、卓越した技能者(現代の名工)にも選出された料理長による長州の四季料理を楽しむことができます。
維新の志士たちも疲れを癒し、語り合った歴史ある宿で、春は「甘鯛」、夏は「鱧」、秋は「車海老」、冬は「ふぐ」など、山口の厳選食材を使った最高級会席を味わい温泉に浸かる。歴史ファンでなくても満たされるおもてなしがあります。
激動の明治維新をともに歩んだ「松田屋」の歴史
明治維新の志士たちが集い、新たなる時代の幕開けを夢見て語り合った場所としても知られている「松田屋ホテル」。
敷地内や館内には西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允らが倒幕に向け会見をしたといわれる「南洲亭」、高杉晋作が楓の幹に所感を刻み込んだ「憂国の楓跡」、三条実美ら七人の公卿が京都を逃れ松田屋で勤王の志士らと討幕の密儀を画策したあとが残る「七卿落ち遺跡」、「明治維新資料室」には貴重な資料が展示され歴史ファンを楽しませています。
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歴史的文化財「維新の湯」の湯に浸る
「松田屋ホテル」にある「維新の湯」の浴槽は徳川幕府末期1860年につくられたもので、当時の長州、薩摩、土佐の勤皇の志士たちも入浴したといわれており、今は源泉かけ流しの家族風呂として利用できます。料理だけでない貴重な体験ができるのは老舗温泉旅館の松田屋ならでは。
廻遊式庭園を望む寛ぎ空間と天然温泉
松田屋の木造2階建て数寄屋風造りの本館客室は、部屋から廻遊式庭園の眺望が広がり季節の移り変わりごとに様々な趣を楽しむことができます。また、内風呂にも天然温泉がひかれ至福のひとときを過ごすことができます。
三百年余りの歴史を感じる非日常な空間とそれを守り続けてきたおもてなしで、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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湯田を一望できる松田屋ホテル「新館」も
木をふんだんに使った上質な和室を堪能できる新館は、ベッドタイプや和室など、さまざまなタイプの部屋があり、カップルやグループ、親子三世代などシーンにあわせて利用することができます。