360年以上口伝で伝承されている「お船謡」
7月下旬の吉日に行われる住吉神社の夏大祭の「御祭事始め」に、神社の拝殿で、また、8月3日のご神幸祭に、町中の指定された場所で演じられる御座船唄。
1555年(弘治1)毛利元就が、安芸(現在の広島県)の宮島で、陶晴賢を攻め滅ぼした時の戦勝の凱歌として伝えられ、毛利藩の御座船唄として、藩主乗船の際や新造藩船の進水などの時に、それを祝って演唱されました。
その後、1659年(万治2)に、住吉神社が勧請され、その御神幸にあたって、藩庁から、藩主の御座船を模した山車「お船」を寄進して、その船上で「お船謡」を演唱するのが慣習となりましたが、藩政時代には、一般には演唱が許されず、藩の世襲的な役職である「お船謡舸子組」の家柄の者のみに限られていました。
明治以後は、神幸祭の行事のうち、「お船」に関することだけは、浜崎在住の実力ある魚問屋が主催する住吉神社所管の祭祀行事となりました。
基本情報
- 住所
- 〒758-0022 山口県萩市大字浜崎町
- お問い合わせ
- 住吉神社「お船謡」保存会
- ウェブサイト
- 萩市観光協会